パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第5章 　甘やかな願い

だから、決めた。


今までの自分が、彼女にはだめだったのなら。
これからの自分は、彼女に相応しくありたい。


それは必然の流れなのか。
とても自然にそう、思えた。
彼女をもう手放せないのなら、俺が変わるしかないのだと。


もう、泣かせない。
俺のことなんかで苦しめない。


こんな俺を、あんなにまで愛してくれる彼女。
今まで苦しめてきたことはそう簡単には消せないだろうけど。
これからは、もう、決してそんなことのないように。

俺が、変わる。
それで彼女を失わずに済むのなら、変われる気がする──そう、思えた。


……大事に、したい。


その気持ちのせいなのか、今まで感じたことのない想いで心が満たされていく。


変わることを恐れ、踏み出すことに躊躇いしかなかった自分。
勝手に、決めつけていた。
俺はだめだと。彼女を幸せになどできないと。
彼女が指摘した言葉はそのまま自身にも当てはまるものだったとあらためて気づかされた。