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水蜜桃の願い
第2章 先生と生徒
キスは好き。大好き。
先生のキスは、甘くて、優しくって、時に激しくて────。
「ん……」
くちゅっ、という水音を何度も立てながら、さらに絡まる舌と舌。
落ちてくるサイドの髪を耳にかけ、必死で応える。
また落ちてくると、今度は先生がそうしてくれた。指先で拾いながら、私の頬を両手で掴み、深く、深く唇を合わせてくる。
鼻から漏れる、互いの息。
それは、独特の甘ったるさを纏って。
ああ、もう────。
キスだけで熱くなる。
先生のキスは、こんなにも私の心を……身体を、いやらしくしていく。
……ちゅっ、とリップ音と共に離れた唇。すぐにまたふれそうなぐらいの距離を保ったままでいたら、先生が不意に「好きだよ」と呟いた。私の頬を指先で優しく撫でながら。
好きだ──そう繰り返し、また、ちゅっと唇が押し当てられ、離れる。
甘い言葉とキスが、交互に繰り返される。
催眠術にでもかけられているかのようだった。頭の中を先生の言葉が駆け巡る。もうそれだけでいっぱいになる。
私は先生を見つめたまま、言葉のたびに小さく頷き、そして自分からも唇を押し当て続けた。