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最後の一色
第15章 20日目・・2人での休日
初めての休日。
それは20日目に突然訪れた。
昨日は突然の雨で、なんとなく陰りを感じる一日となってしまい、
筆の進み具合も順調とは言えず、ここいらで小休止でもしようと思いついたのだ。
と言っても、美紗緒に休みだから来なくていい、と連絡したわけではない。
いつもと同じように買い物袋と手作りのお弁当を下げてやって来てから、
そのことを告げた。
あまりに急だし、それにいまさらここへ来て今日は絵は描かない、と言われて
なにをどうすればいいのか、頭を空白にしている美紗緒に、
涼輔はあるお願いをした。
それは、今日一日僕に付き合ってほしい、と。
「え?どういうこと?」
小首をかしげる美紗緒の瞳は、相変わらず色気を放っている。
「たまには気分転換しないとね。
気をはったまま続けると行き場を見失っちゃう。だから
たまに筆をおく日をつくるんだ。
で、お天気もいいし、きっと美紗緒さんがお弁当を作ってきてくれるだろうから、
公園にでも行ってお弁当食べて緑の木陰でのんびりしようと思うんだけど、
一緒に行ってくれるよね?」
「ええ、もちろん!あ、ちょうどよかったわ。今日のお弁当はサンドウィッチなの」
まるで予感したみたいだ、と美紗緒ははしゃぎぎみに息を弾ませた。
そんな子供の様な眼の輝きを見せる美紗緒に創作意欲が突然湧く。
でも今日は休日。
その描きたい表情を目の奥にしっかりと焼きつけて、
涼輔はレジャーシートとレジャークッションをバッグに詰めた。
それは20日目に突然訪れた。
昨日は突然の雨で、なんとなく陰りを感じる一日となってしまい、
筆の進み具合も順調とは言えず、ここいらで小休止でもしようと思いついたのだ。
と言っても、美紗緒に休みだから来なくていい、と連絡したわけではない。
いつもと同じように買い物袋と手作りのお弁当を下げてやって来てから、
そのことを告げた。
あまりに急だし、それにいまさらここへ来て今日は絵は描かない、と言われて
なにをどうすればいいのか、頭を空白にしている美紗緒に、
涼輔はあるお願いをした。
それは、今日一日僕に付き合ってほしい、と。
「え?どういうこと?」
小首をかしげる美紗緒の瞳は、相変わらず色気を放っている。
「たまには気分転換しないとね。
気をはったまま続けると行き場を見失っちゃう。だから
たまに筆をおく日をつくるんだ。
で、お天気もいいし、きっと美紗緒さんがお弁当を作ってきてくれるだろうから、
公園にでも行ってお弁当食べて緑の木陰でのんびりしようと思うんだけど、
一緒に行ってくれるよね?」
「ええ、もちろん!あ、ちょうどよかったわ。今日のお弁当はサンドウィッチなの」
まるで予感したみたいだ、と美紗緒ははしゃぎぎみに息を弾ませた。
そんな子供の様な眼の輝きを見せる美紗緒に創作意欲が突然湧く。
でも今日は休日。
その描きたい表情を目の奥にしっかりと焼きつけて、
涼輔はレジャーシートとレジャークッションをバッグに詰めた。