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最後の一色
第10章 13日目

「あの・・お願いがあるんですけど・・」

13日目。
いつものように終わった後のティータイムに、美紗緒から切り出した。

家事の仕事もさせてほしい、と。

「お昼前から夕方まで、モデルの時間意外に身の回りのお世話をさせてください」

「えっ?ど、どういうこと?」

飲みかけの紅茶が喉に詰まりそうになったがふき出さずに済んだ。
ゴクリと飲みこんでから涼輔は聞き返した。

「主人についた嘘を本当にするだけ。お部屋のお掃除とか、お庭のお手入れとか、
 食事も作らせてください。そう、お手伝いさんをさせてください」

「いや、でも・・」

「お給料は今まで通り、モデルの1時間分だけでいいんです。
 私が勝手に押しかけて勝手に仕事をさせてもらうんです。いえ・・お願いなんです・・
 ここにいる時間をもっと増やしたいんです。お願いします!」



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