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二人の距離は350m
第10章 初夜
駒生の反応に、
「ごめんなさい、ちゃんと言わなくて。きっと今なら間に合いますよね、区役所に戻って訂正しましょう」
露葉は狼狽えて引き返そうとする。

「あ、いや、いいんです。そうですよね、目崎…じゃないや、えーと、つ、露葉さんは一人娘ですもんね」

「でも…」

「すみません、僕の考えが足りませんでした。うん、大丈夫です。うちはもう母親…と父親も随分前に亡くなってますから」


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