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二人の距離は350m
第5章 関係
「お前…目崎、だよな…?」

露葉は答えの代わりに冷たい視線を返す。

「ひッ」

男子は素早く消しゴムを握って席に戻り、友達とコソコソ話をしながら時々露葉をチラ見した。

伊丹が教室に来て、ホームルームに続いて授業を始めても生徒達の関心は露葉に向けられている。

露葉はチャイムと同時に席を立ち、廊下を走って化学準備室に逃げ込んだ。




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