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二人の距離は350m
第2章 涙の初体験
人に見つかるかもしれないというスリルが堪らないのだが、本当に見つかってしまったら人生が終了してしまう。

(仕方ない、帰ってから部屋で続きをしよう)

露葉は中途半端に火照ったカラダをもて余しながら廊下を早足で歩いた。

そして心のままに早歩きから小走りへとスピードが上がってきた露葉が化学準備室の前を通りかかるのと、伊丹がファイルを抱えて廊下に出てくるタイミングが重なり…

「きゃあッ」
「うわ!?」

派手にぶつかって互いに尻餅をつくのは当然の結果だった。




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