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タンバリンでできたオーロラ
第9章 魔砲兵姫ニミット
■禁呪の代償
明日にはザナルの本拠を目指して討伐隊と共に城を発つ。
しかし――
(ああ、どういうこと……この体の中の疼きは……)
身の内を焦がすようなかつて体験したことのない奇妙な感覚が日中の戦闘よりずっとニミットを苛んでいた。
最初は戦いによる精神の高揚なのかと思っていた。あるいはまだついておらぬ怨敵との決着が生む焦慮なのかとも。
だが、どうもそれとは違うものであるらしい。痺れるような、そして焦りというよりは、どこか甘美で蕩けるようなしっとりとした湿りをともなうこの心地。
これは一体――
明日にはザナルの本拠を目指して討伐隊と共に城を発つ。
しかし――
(ああ、どういうこと……この体の中の疼きは……)
身の内を焦がすようなかつて体験したことのない奇妙な感覚が日中の戦闘よりずっとニミットを苛んでいた。
最初は戦いによる精神の高揚なのかと思っていた。あるいはまだついておらぬ怨敵との決着が生む焦慮なのかとも。
だが、どうもそれとは違うものであるらしい。痺れるような、そして焦りというよりは、どこか甘美で蕩けるようなしっとりとした湿りをともなうこの心地。
これは一体――