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タンバリンでできたオーロラ
第9章 魔砲兵姫ニミット
「う……」
つい、手が胸元を這ってしまう。ドレスの生地を通して伝わる自分の温もりにニミットの豊かな乳房の奥でその疼きが反応する。
「はあっ……くふうっ!」
その身を貫いた一瞬の強い刺激に、脚の力が抜け、思わずよろめいてしまった。と、身体が後ろからガッシリと抱き支えられた。
「あ……」
「禁呪の後遺症が出ておいですね、ニミット様」
「マヌガン……」
死を悼む黒のローブをまとった宮廷魔道士だった。
見かけは若く、優しげな顔つきの青年にしか見えないが、噂では何十年、何百年も生きている老練な導師なのだという。確かにニミットが幼き日より記憶しているマヌガンの姿は変わらぬままだ。