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タンバリンでできたオーロラ
第10章 芋づるデカ
俺も薄々気づいちゃいた。
ピアノの奴はかなり異常だ。
「ホレ、いいから出せ」
「どこか行くんすか?」
「いいから、まず座れ! ハンドル握れ!」
「うぃーす」
俺は若いのの面倒見がいいんだ。
「クラッチレバーを引いて、それからアクセルを……」
教習所かよ。
だがまあ、そんなこんなでも俺たちはどうにか現場についた。
殺人事件だ。
若い女が殺された。
殺したのも若い女だ。
「つまり、自殺ってことですね!」
ピアノが嬉しそうにメモを取る。
「バカ、若い女が二人いたってことだよ」
「ああ、そっか! さすが年の功」
「関係ねえよ」
ホメたって何もでねえぞ。
つーか、それ以前の問題だぞ、お前。