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タンバリンでできたオーロラ
第15章 触手伯爵と美貌の四銃士

 男の名はカンターロ=ド=ギュステーヌ伯爵。

 好事家として世の珍しい物を収集する趣味を持つ彼はこの手の奇っ怪な蒐集物を沢山所蔵していた。

 そして彼のもうひとつの趣味が同好の士を集めてのこの背徳の宴であった。

「ああっ伯爵様……もっと、もっとぉ……」

「フハッねだりおるか、この雌豚めが!」

 完全に快楽の虜となった女が潤みきった秘裂から太ももを伝う雌汁を垂れるがままにして次の打擲をせがむ。どうしようもない快感にもはや正常な心を失っているのだろう。

 よしと応えて女を打ち据えようと鞭の触手を振り上げたそのとき――

 パァーン!

 乾いた炸裂音。

 鞭の音ではない。火薬の匂い。これは……

 次の瞬間、施錠されていたはずの広間の大扉が弾けるように蹴り開けられた。

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