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タンバリンでできたオーロラ
第15章 触手伯爵と美貌の四銃士

「何を言っている?」

 ナルシャが眉をひそめる。カンターロがナルシャの股間から視線を外して見つめ返し、そしてすぐにまた視線を戻す。

「『そこ』だよ。我輩に見つめられてそこ感じておったのではないかね?」

 一瞬おいてカンターロの言っている意味を理解したナルシャは、同時に自分のその部分にひたりと冷たい感触を自覚し愕然とする。

(なっ!?)

 次の瞬間凄まじい羞恥心と共に逆上が湧きあがった。

 バシィィーン!

 気づいたときにはカンターロを平手で打っていた。カンターロが不意を喰らって椅子から転げ落ちる。

「イヒィーッ! 素晴らしいィィこのビンタァぁぁ……ああ、この感触ゥ……ウブッ」

 立ち上がろうとしてよろけ、再び転び、這いつくばりながらもカンターロはその頬に喰らったビンタの感触をまるで愛撫を味わうかのように両の手の平でなぜ擦る。なぜるだけではあきたらず届かない舌を懸命に伸ばして自分の頬を舐めようとする。

「レロッレロエロッ! イイィ~」

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