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緊縛の夜
第5章 デビュー
「わかった」

そう言って彼は微笑んだ。

私は彼の胸元に頭を乗せた。

彼は私の頭を優しく腕で抱きしめてもう片方の手で優しく髪を撫でた。

「由里が初めて出たやつ見てみたいな」と彼は言った。

「いじわるなこと言わないで」

「冗談だよ」

私はそう言ったものの本当は彼に初めて出たやつを見てほしいと思っていた。

どうしてだかわからないけれど、そうすることで私のすべてを受け入れてもらえるような気がしたからだ。
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