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My blue sky prince...♡
第3章 出会い
再び空を見上げて、彼を見下ろし、ぱちぱちと瞬き。
そして思い出される、さっきの自分の願い。
「空から男の子降って来ないかな」
それでこつん、って音がして、この男の子が降って来た…?
「…」
…いやいやいや、ないでしょ。
彼と同じように空に向かって人差し指を立て、首を傾げて疑問の視線を送る。
…と、彼は人差し指を立てたままゆっくり頷いて、目を細めた。
…いやいやいやいや。
…うーん、で、でも。
足音なんてしなかったし、気配だって感じなかった。
足音なく気配なくあたしの後ろに立つなんて、相当な至難だ。
…あれ、
「…人間?」
小さく尋ねたあたしに、彼は少し表情を変えた。
少し。
ほんの少ーし。
よく見てないと分からない位、少ーし。
そして、小さく首を傾げた。
肯定とも否定とも取れる表現…
その反応に、無遠慮に、まじまじと彼を見つめた。
暗いからよく分からないけど、色素の薄い、クリーム色っぽい柔らかそうな髪。
これまた色素の薄い、くっきりとした二重の瞼と睫毛に縁取られた大きな瞳が2つ。
後ろが透けて見えそうな程白い肌。
小さな鼻、顔。
薄い、赤い唇。