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らぶあど encore!
第34章 祈り
亮介は悲しげに眉を歪め、両の拳を固く握り俯いた。
『ほなみちゃん……凄く辛そうにお腹を押さえて……』
『……ほなみ……っ』
あぐりは背筋が冷たくなるのを感じた。
お腹――と言うことは、赤ん坊になにかあったのではなかろうか?
あぐりの頭の中に突如血溜まりの中で倒れるほなみの姿が浮かび、恐怖に小さく叫び口を押さえた。
『……ほなみは……じゃあ』
『ナースコールしたら、この病院の救急で受け入れてくれたよ……行ってあげて……俺もそうしたいんだけど……看護師さんに叱られちゃって……』
亮介は悲しく笑った。