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らぶあど encore!
第4章 サミット・イン・NAGOYA
「はい、皆さん降りましたね?全員いますね?
フラフラ勝手に何処か行かないで下さい!」
キョロキョロしていた三広は景子に指差されてビクッとして亮介の背中に隠れた。
野村はまだ眠そうに欠伸をしている。
名古屋駅は複雑な造りをしていて、ほなみも余り来たことが無いからつい三広の様に辺りを見回したくなるが、景子の怒号を聞いて思わず背筋をシャンと伸ばした。
しかし、沢山の人達が行き交う中で一歩でも他の道へ逸れたら途端にはぐれそうだ。
「ほなみ」
祐樹が手をギュッと握ってきて、ほなみは安心して笑顔になる。
「転んだら大変だからね……」
「うん……」
鋭い殺気を感じると、やはり景子が睨んでいた。
(……こ、怖い……)
「景子ちゃんもはぐれない様に、手を繋ごう」
(け、景子ちゃん!?)
祐樹の呼び方にほなみはムッとする。
祐樹は景子の手を強引に繋ぐとよく通る声で号令みたいに言った。
「さあ、皆!ホテルに向かうよ」