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らぶあど encore!
第35章 祈り②



「ゴメン、怖がらせるつもりじゃなくて」

「う、うん……わかってる」



 そう言いながらほなみは少し青ざめていた。悪阻は殆ど無くて助かっているが、週数の割りにはお腹が張ることが多いような気がするし、時に感じる痛みに不安になる事もある。本当に『産む』時の痛みとはどんなものだろうか。
 
 ――軽い貧血だからと薬を処方されたけど、念のためにまた透先生に診て貰ったほうがいいかしら、とほなみが考えていると、祐樹が天井を仰ぎ溜め息を吐いて悲壮な声で言った。



「男も産めるようになればいのにな――」

「?」

「エッチするとさ、女男、どっちが妊娠するかわからないっていう身体の仕組みになればいいのにって思うよ」

「ええっ?」

「そうすれば男だって子育てに積極的になるだろうし、出産の大変さを実感するし……それに何より安易なセックスして傷つく人も居なくなるんじゃない?」
 
「う、ううーん?そうかな……」


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