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らぶあど encore!
第35章 祈り②
「なんかさあ」
祐樹は眉間に皺を寄せるとほなみを胸に引き寄せて抱き締めた。
彼女の艶やかな髪を大事そうに触れ、低い声で呟く。
「エッチするのは共同作業で、気持ちよくなっていっちゃうのも一緒に出来るのに、それで出来た赤ん坊を産むのは女の子しか出来ないって……ねえ?」
「ねえっ?て言われても……」
拗ねた様に口を尖らせる祐樹は本気で不満な様子だった。
「産むのって相当大変なんだろ?日に日に重くなってく赤ん坊をお腹の中で抱えてるのもしんどいだろうに……俺の母さん、妊娠中は酷い悪阻で出産の時もスゲー大変だったって言うんだ……命がけで俺を産んだんだよな……」
祐樹は何気なく言ったのだが、ほなみはその話に少し怖くなってしまい、彼の腕をぎゅっと掴んだ。
祐樹がほなみの不安に気づき、その手を握り返す。