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らぶあど encore!
第36章 目を醒ますBEAT
「だ、だからっ……擽ったいってばっ」
「あぐり、質問に答えてない」
手のひらで首筋を撫でながら、胸元にキスをするのを止めない野村の頭をあぐりはポカポカ叩くが、低い問い掛けにドキリとし、拳を振り上げたまま固まる。野村は男物のシャツを押し上げる胸の膨らみに手を掛け、あぐりを見詰めた。
「しっ質問って……どっちの」
「どっちもでしょ」
「え……えっと……なんだっけ」
「はい、もう嘘付いてる」
「へっ?」
「覚えてるだろ、訊かれた事」
「むむむ……」
視線を泳がすあぐりの表情が可笑しい、という様に野村は軽く吹き出すと、シャツを大きく左右に広げた。お湯で温まってほんのり色付く肌に、野村の目が釘付けになり、あぐりは恥ずかしさに瞼を閉じる。