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第36章 目を醒ますBEAT

　どれ程の時、彼に巧みな指使いと舌の動きで翻弄され、快感に叫んだだろう。声が枯れてしまうのでは、と野村が心配する程、あぐりは感じて身体中で声をあげていた。



「グチャグチャになってる君をいつまでも見ていたいけど……俺もそろそろ限界……っ」



　野村が表情を引き締めると、あぐりの両の脚を肩に掛け、いったん引いた腰を一気に彼女の奥まで突き刺し、休む猶予も与えずに律動を与え始める。



「あっ、ああああっ――」

「今度は……物足りないなんて……言わせない……っ」

「あっ……の、のむっ……烈し……っ」

「烈しすぎる?……じゃあ、優しくする?」




　野村はニヤリとし、突如動きを緩やかにし、腰をゆっくりと廻した。