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らぶあど encore!
第6章 ライヴ=人生?
"自分はやはり、西くんと一緒に居てはいけない"
という奥底に沈んでいた心の声が、景子が現れてから時にほなみを苛む様になったのだ。
祐樹は真っ直ぐに自分を愛して、甘やかしてくれているのに……
些細な事で揺れて落ち込み、祐樹に八つ当たりしてしまう。
大事なライヴの日に、拗ねて困らせたりして、自分は最低な妻だ、と思った。
「うっ……」
ほなみが電話口で詰まると、カナが声色を変えた。
『あ――らら大変!
大丈夫ですか?
……今すぐそこに行きますから、待ってて下さいね――!』
「え……?カナちゃ」
ロビーの扉が開くと、スマホを持ったカナと、その後ろには――
「智……也……」
ほなみは涙目で呆然と二人を見た。