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らぶあど encore!
第6章 ライヴ=人生?
俯くカナに、皆が注目した。
「……カナさん?」
智也に呼び掛けられてカナは我に返り、慌てて取り繕う様に首を振る。
「ほ……ほなみさん、大丈夫ですかね?
ちょっと見て来ますっ」
椅子から立ち上がる時に、目に涙が光っていたのを智也は見逃さない。
足早に楽屋から出ていくカナを智也は追い掛けた。
「……行っちゃった」
三広と亮介はポカンとする。
「ほなみちゃんと祐樹も戻って来ないし……
暇だな――」
亮介が手持ち無沙汰にスマホをいじる。
「亮介!暇とか言ってる場合じゃないよ!
君は罰ゲームがライヴで控えているというのをお忘れでないかい?」
亮介は三広に突っ込まれて「あちゃー」と目を瞑った。
「何をやるのかは決めたの?
本番まであと五時間だよ!」
「あっ……俺……記憶喪失……
俺だれ此処はどこ……
貴方はだあれ……」
「誤魔化して現実逃避すんな亮介――!今から罰ゲーの練習するぞ――!」
「ひえ――っマジか――!」