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らぶあど encore!
第6章 ライヴ=人生?
時に優しくて、時には烈しい口付けにカナは陥落してぐったりとした。
「智也さん……
好き……です……」
潤んだ目で見つめて、小さく呟いた。
「カナ……」
「カナを……愛してるって……もいっかい……言って?」
智也は、柔らかい巻き毛を大事そうに撫でながらゆっくりと囁いた。
「愛してる……よ……愛してる」
「くっ……」
「く?」
「クーリングオフとか……しないで下さいっ……」
「ぶっ!」
智也は吹き出して顔を逸らした。
「笑う処じゃありません!大事なことですってば!」
「ごめん、ごめん……くくく……」
頬を膨らますカナの手を取り、智也はじっと目を見据えながらキスをする。
「ライヴまで時間があるし……
いいかな?」
「……ひ?」
「わかるだろ?」
「え、エエエ!?」
智也はカナを組み敷いてまた耳元に甘く囁いた。
「ずっと我慢してたんだ……カナ……」
その瞬間、奇妙な叫びを上げてカナは白目を剥いて気を失ってしまった。
智也は呆然としていたが、やがて腹を抱えて笑い出す。
カナの瞼にそっと触れて瞳を閉じさせて、優しくキスをした。
「次は……絶対に逃がさないからな……カナ」
思いを遂げれずに残念な筈なのに、何故か楽しげに呟いた。