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らぶあど encore!
第8章 ライヴ=人生?③
やがて、祐樹が口を開いた。
抱き締めたままで小さく、けれどはっきりと言う。
「このままじゃ……
ほなみも……お腹の赤ん坊も壊してしまう……」
「……」
ほなみが見上げて来る。
祐樹は唇を歪めた。
「俺、本当に我慢の無い奴だからさ、マジで暫く別々になったほうが良いと思う」
ほなみの瞳が揺れる。
瞼にそっと触れるとまた涙が溢れた。
綺麗だなあ、と祐樹はうっとり見とれた。
ほなみに出会うまで、女の子に泣かれても正直うっとおしいという感情しか湧かなかったのに。
この表情を見ると、自分の中に隠れている綺麗な感情が流れ出す様な気がするのだ。