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らぶあど encore!
第8章 ライヴ=人生?③
祐樹は、壊れ物を包み込む様にほなみをそっと抱き締める。
「泣かないで……
俺だって寂しいよ……
けど、本当に離れる訳じゃないんだから……
俺が無理をさせて、ほなみにもしもの事があったら……
嫌だもん、俺」
「……っ」
抱き締め返すほなみの指が背中に食い込む。
祐樹は苦笑した。
「俺、平安時代の貴族みたいに、ほなみの所へ通うよ」
「へ、平安……」
「行けない時もあるかも知れないけれど……
なるべく沢山、ほなみに会いに行く」
「う……浮気、したら……許さないからっ」
祐樹は吹き出した。
「ちょっと!何で笑うのっ?私、真剣なのに」
胸をポカポカ叩かれて咳き込む祐樹は、尚も笑いが止まらない。
ほなみは真っ赤になり怒る。