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らぶあど encore!
第9章 ライヴ=人生?④
視線がぶつかり合うと、小さな火花が散った様な錯覚を覚える。
景子は顔を逸らして、出来るだけ素っ気ない声を出した。
「……私には、そういう冗談は通じないから」
その時、一際大きな歓声が上がる。
『皆、アンコールありがとう!』
弾む祐樹の声と共に、ピアノの旋律が聞こえてきた。
「ほら……
もう出番でしょ?
遊んでないで早く……」
亮介は景子の手を着ぐるみに覆われた金色の手で掴むと、素早くその細い手の甲にキスした。
景子が抗議する間も無く、亮介は手から唇を離した。
はまじろうの姿で鮮やかにジャンプして振り返るとハッキリと言い放った。
「俺――
冗談でこんな事、しないから」