この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
らぶあど encore!
第10章 sugar escort
「……あぐり……」
ほなみは、俯いていつの間にか涙ぐんでいる。
「ちょっと!
なんで泣くのよ――っ!……あ、そっか……ホルモンだわね……
本当に女って大変よねえ!
……あ~よしよし、泣かなくていいのよ~!
ほら、マスカラがっ」
あぐりは慌ててティッシュでほなみの目元を押さえた。
「……ご、ごめん……ね?」
ほなみは、しゃくりあげる。
あぐりは苦笑した。
「も~!だから謝るなっつ――の!
ほなみと一緒に居たくているんだし!」
「……野村君……は」
その名前が出て、あぐりの頬がピクリと動いた。
「――野村君が、なあに?」
「……野村君に、一緒に暮らそうって、言われてたんじゃないの……?」
ほなみは、目を紅くしたままで鏡の中からあぐりを見た。