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らぶあど encore!
第13章 Hearty party③
「……行こうか」
耳に、触れるか触れない位の距離で、亮介は囁いた。
「……んっ」
思わず声を上げてしまうと、フワリと涼やかな風がドレスの裾を膨らませ景子の髪を靡かせた。
亮介は、景子を抱き上げたまま何処かへと歩き出しているのだろう。
景子は、不安とも期待とも付かない高鳴る胸をもて余しながら、瞼を閉じたままいつの間にか亮介にしがみついていた。
身体が浮遊し、空気が変わる。
知らない男性と亮介のやり取りが聞こえ、バタンとドアが閉まる音。
どうやら、タクシーに乗ったようだ。