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らぶあど encore!
第15章 それぞれの、朝 ②
甲冑の騎士の一人が、なにかを素早く投げて刀を振り下ろすと、三広は身を縮め、あぐりは顔を手で覆い悲鳴を上げた。
『きゃああ――っ』
騎士の高笑いが聞こえ、あぐりが恐る恐る手を開き様子を伺うと、三広の前には真っ二つになったボックスティッシュが無惨に転がっていた。
『――へ?』
あぐりが拍子抜けする中、騎士達は三広を指差して大真面目に責めた。
『お前はティッシュ無しでは生きていけないだろう――!』
『女王様を怒らせた罰だ――!心して受けるがよい――!』
別の騎士がまたボックスティッシュを持ってきて刀を構え、三広は悲鳴を上げる。
『んも――!
首を跳ねるよりは全然ましでも、資源の無駄よ――!』
あぐりは手元にあった杖で騎士の頭を力任せに打った。