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らぶあど encore!
第18章 波瀾のdate
「きゃっ」
悪戯な突風に、白いスカートが舞い上がり、ほなみは慌てて手で押さえた。
祐樹は、ニヤニヤ笑ってそんな様子を隣で見ているが、ほなみに軽く睨まれ舌を出す。
「ゴメン……
すっげー可愛いなと思って」
ほなみは膨れるとそっぽを向いて早足で先へと進む。
「待てって……
迷子になるよ?」
祐樹は、ほなみの手を強引に握り、引き寄せた。
「――っ」
「これでよし!」
ほなみは祐樹と指を絡ませ、少し紅くなりながら、つい笑いを溢してしまう。
よく考えたら、こうして白昼堂々と街中を二人で歩くのは初めてなのだ。
有名人の祐樹が変装も無しに出歩くのは騒ぎにならないか、と心配したほなみだが、あまりにも堂々とした祐樹の振る舞いが、かえって良かったのかも知れない。
普通のカップルがするように、祐樹とほなみはブティックで服を物色したり、アンテナショップや、生まれてくる子供の為にキッズ専門の店に入りベビー服を選んだりしていたが、騒がれたり、追い掛けられたり、そんな事にはならないでいた。