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らぶあど encore!
第21章 揺れる想い
あぐり達とのライン部屋の通知メールだった。
開けると、結構な更新がされていた。
殆どがあぐりとカナの無駄話だが、要するに、明日急遽パジャマパーティをするから、景子に泊まりに来いと言っているのだ。
「え……え?」
景子が戸惑っていると、あぐりの最後のダメ押しの文面が胸に刺さった。
『絶対来てよね!
景子が居ないとつまんないも~ん☆』
「……もう……
勝手なんだから……」
画面に涙が落ち、いつの間にか自分が泣いている事に気付く。
――周りが全て敵だと思って生きてきたのに、今では皆が暖かくて、当たり前の様に自分を受け入れてくれる。
これは本当に現実?
……いいえ。
私の現実は此処には無い……
私はいつか、此処から去るのだから……
皆を騙して、裏切って、此処から居なくなるんだから……――
スマホを胸に抱き締め、景子は人知れず頬を涙で濡らした。