この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
らぶあど encore!
第22章 思いがけぬ邂逅
二人は顔を見合わせ、目を丸くしてお互いを見た。
ほなみも景子も、こうしてお互いをしっかりと見詰めるのは初めてかも知れない。
ほなみは、相変わらず細くスタイリッシュなデザインの縁なし眼鏡の景子を、
(睫毛が長くて……
目がぱっちりして、眉もキリッとしてて女優さんみたい……
こんな人が、本気で西君に迫ったら、どうなっちゃうのかな……)
と思い見ていたが、景子はほなみを見てこう思っていた。
(大人しそうな可愛い子だけど……
こういうタイプに限って実は強(したた)かなのよね……
何せあの智也さんと別れて西本祐樹を選んだんだし……
でも、見た目素直な良い子にしか見えない……)
二人は、長い間見詰めあっていた事に気付くと、同時に曖昧な笑いを浮かべ、咳払いする。
ほなみは、気まずさを回避するかの様に、話し掛けた。
「今日は、忙しいのにごめんなさい……」
「いいのよ、西本さんからも頼まれてるし……」
景子も自然に笑顔で言葉を返す。
本当なら、あぐりとカナが来る予定だったのだが、二人は何故か今朝になり、顔をパンパンに腫らして高熱を出してしまったのだ。