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らぶあど encore!
第22章 思いがけぬ邂逅
そして翌日。
松ノ内クリニックの待ち合い室のソファで、ほなみと景子が座って順番を待っていた。
ほなみは、あぐりやカナを交えてラインで景子とやり取りをしては居たが、会うのは名古屋ライヴ以来だった。
パーティでは結局景子と顔を合わせないままで居たし、ほなみはやはり緊張し、人見知り状態になっていた。
だがそれは景子も同じだった。
ほなみに散々意地悪くしてきた自覚もあるし、どうした物かと戸惑っている。
ついこの間まで、ほなみに対して余り良い思いを持って居なかったが、自分の中の尖っていた部分がいつの間にか取れて丸くなっているのを感じた。
ほなみと実際にこうして会っても、嫌悪を感じたりしないのは何故なのだろう?
病院の待ち合いには小さな赤ん坊を連れた母親や、ほなみよりもお腹の大きな妊婦が何人か座っていたが、ほなみと景子は若い母親に抱かれた、恐らくまだ三ヶ月にもならない首がやっと据わった赤ん坊を見て、同時に呟いた。
「可愛い……」