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らぶあど encore!
第22章 思いがけぬ邂逅
「景子ちゃん……待って……」
ほなみの声が後ろから追い掛けてくる。
景子は我にかえり振り返った。
物思いに沈み、いつの間にか速足になりほなみをおいてけぼりにしてしまったようだ。
ほなみは早足で駆け寄ろうとし、つまづいてしまう。
景子は咄嗟に駆け出して、助けようと手を差し出した。
「ほなみ……!」
その瞬間に、ほなみは景子を無垢な瞳で見詰めていた。
それは、景子に対する信頼の感情の現れからだった。
景子もそれをテレパシーのように感じ取っていた。
それは、生まれて初めての感覚だった。
だが、景子が抱き留めるよりも早く、別の人物が何処からともなく現れ、倒れる寸前のほなみを捕まえ腕に抱き締めた。