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らぶあど encore!
第24章 長い夜



「……今日は特に収穫なし……か」




綾波は駅前の噴水広場で、行き交う人々を鋭い目で観察していたが、時計を見て溜め息をついて肩を竦める。

その一言を待ち構えていたかのように、三広がピョンとジャンプして綾波の首にぶら下がる。



「綾ちゃ――ん!お腹すいた――っ」

「俺も――!マジで限界――」



亮介も綾波の手を引っ張り駄々をこねる。

三広は綾波におぶさる体勢になり、何かを思い付いた様に目を輝かせる。



「あ――!今夜は鍋物の気分だな――俺」

「いいね――!そうだ、綾ちゃんちで鍋パしようよ!」

「お――賛成――!!ほら、綾ちゃんのか~わいい彼女にも会いたいし――!」

「そ――だな、愛しの美名(ひめ)ちゃ――ん☆」



調子に乗ってからかってくる二人の頭を、綾波は無言で拳で殴った。

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