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らぶあど encore!
第26章 長い夜③
「三広君……っごめんなさい……!」
景子は、パイプ椅子から立ち上がり、深々と三広に向かって頭を下げると、膝を床に突き、頭を擦り付けるような格好になる。
「け、景子ちゃん」
景子は土下座のままで床を見詰めながら三広に詫びた。
「私は……クレッシェンドのマネージャーなのに……綾波さんの後をちゃんと継がなくてはならないのに……
不注意で大切なメンバーの亮介君に大きな怪我をさせて……三広君にも……西本君にも、野村君にも……それにクレッシェンドのファンの人達にも本当に悪い事をしてしまったわ……
ごめんなさい……ごめんなさい!」
「ちょ……ちょっと景子ちゃん」
三広は狼狽え、しゃがんで景子の肩を叩く。
「景子ちゃんにそんな事をさせたいなんて、きっと誰も思わないよ!
亮介は好きな人を助けたくてそうしたんだ……それだけだよ……だから景子ちゃんがそんな風に自分を責める必要はないよ……」
「ううん……違う……そんな事ない……私が悪いの!」