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らぶあど encore!
第3章 魔性の女達
「Sビルの前まで!」
野村は運転手に指示した。
あぐりが今頃そこでCM撮影の仕事をしている筈だ。
話をする時間はないかも知れないが、顔を一目でも見たかった。
野村は、あぐりを一度抱いて、それからは唇は重ねたりしたが、それ以上の行為には及んでいない。
彼女も野村を憎からず想っている筈だが、やはり、まだ稲川の事を引き摺っているのだろうか?
それとも、野村が奪うのを待っているのだろうか?
その考えは直ぐに打ち消された。
あぐりの性格からして、待ちの体勢はあり得ない。
――多分、俺にはまだあぐりの全てを夢中にさせる魅力が足りないのだ。
"好きなら、さらっちまえよ"
祐樹の言葉が頭に過り、一人後部席で苦笑した。
「簡単に言うなよな……
全く」
野村は運転手に指示した。
あぐりが今頃そこでCM撮影の仕事をしている筈だ。
話をする時間はないかも知れないが、顔を一目でも見たかった。
野村は、あぐりを一度抱いて、それからは唇は重ねたりしたが、それ以上の行為には及んでいない。
彼女も野村を憎からず想っている筈だが、やはり、まだ稲川の事を引き摺っているのだろうか?
それとも、野村が奪うのを待っているのだろうか?
その考えは直ぐに打ち消された。
あぐりの性格からして、待ちの体勢はあり得ない。
――多分、俺にはまだあぐりの全てを夢中にさせる魅力が足りないのだ。
"好きなら、さらっちまえよ"
祐樹の言葉が頭に過り、一人後部席で苦笑した。
「簡単に言うなよな……
全く」