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第27章 長い夜④

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祐樹は、なるべく足音を立てずにそっと歩き、ドアを少しずつ開ける。

ほなみはベッドに入っては居たが、眠れないのか、それとも祐樹を待っていたのか、目を開けてニッコリ笑った。

思わず溜め息を吐いて、祐樹は頭のタオルを取った。



「全く……早く休まなきゃだめだろう?え……奥さん」

「……だって……折角一緒の夜なのに……勿体無くて」

「ふふ……これから嫌って言うくらい一緒に居れるだろ?」

「でも、そんな先の事より……今……一緒に居たいの」




そう言ったほなみの瞳の強い輝きに祐樹は撃ち抜かれて絶句する。

ほなみは僅かに頬を染めて、蕩けるような声で囁いた。




「……こっちへ……来て」