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第29章 貴方の側に居たい

去り際の綾波の鋭い瞳を思い出すと、背中がぞくりと震えてしまう――

景子は先日のそんなやり取りを思い出し、物思いに沈んでいたが、不意に顎を持ち上げられて唇を奪われる。



「ん……ん」



頬に添えられていた彼の掌がゆっくりと首筋に下がり、胸元へと伸びるが、景子は思わず身体を捩って逃れようとした。

すると亮介の瞳が目の前で甘く揺れて、景子を身動きさせなくする。



彼の手が景子のシャツの裾にスッと入っていき、弾かれたように景子は反応する。

何度か腰の辺りを往復させて滑らかな肌の感触を楽しんでいた亮介は、ゆっくり手を上へと移動する。

ブラに包まれた彼女の膨らみに到達すると、背中のホックを素早く外してしまった。



「や……っ……ちょっと……亮介く――ん……んっ」



小さな叫びは口付けで塞がれた。