この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
らぶあど encore!
第29章 貴方の側に居たい



「色々大変だけど……頑張ろうね……て、大変にしたのは俺じゃんかっ」

「ふふ……そうね」



ノリ突っ込みする亮介に、景子の緊張はほんの少し解れる。

景子は窓から射し込むオレンジの光に目を細め「こうして亮介君と夕陽を見られるの、あと何回かな……」と呟いた。

正体を知られたら――岸和也の知り合いの娘という嘘がばれてしまったら、彼から引き離される――思いの内が無意識に溢れてしまった。

亮介も赤々とした鮮やかな夕陽を見て感嘆の声を上げ、景子の肩を抱き言った。



「何回どころか、何百も何千も何万もじゃない?」

「そうかな……」

「だってさ――これから先は長いよ――?一年が365日としてさあ……」



亮介は、この先も景子が隣にいる事を疑いもしないような口振りで、時折眉をひそめながら暗算をしていた。

そんな彼の肩に頭をもたせかけ、景子は瞼の裏に焼き付けようとするかの様に今日の夕陽を――彼の横顔を見詰めた。

ただ、こんな優しい時間がずっと続いて欲しい――叶わないのだ、と知りながら、願わずに居られない自分の愚かさにまた泣きたくなった。




/1133ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ