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らぶあど encore!
第31章 運命のメリーゴーラウンド
洋平は兎の様に跳ねはしゃぎながら景子の手を握り締め、溢れそうな笑顔でメリーゴーラウンドを見詰める。
景子は頷き、次の回の列に洋平と共に並んだ。
「おいっ……迷子になったらどうすんだよ」
史が息を切らしながら駆けてきて軽く洋平を睨むが、洋平は面白そうに笑い声を上げた。
「ふみにーちゃ、迷子になったの?」
「ばっ……俺がそんなのになるわけ」
史が反論しようとした時、メリーゴーラウンドはゆっくりと止まり、客たちがわらわらと降りてきた。
「ママ、乗ろう~!」
「はいはい……あ、史はそこから写真撮ってくれる?」
「……了解……」
史は苦虫を噛み潰した様な顔でスマホを出し、白馬に跨がった二人に向けてボタンを押した。