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らぶあど encore!
第33章 言葉に出来ない②
「お前……この間はほなみにちょっかいを出していたが……今度は北森か?」
綾波は眼鏡の中の鋭い目を光らせながらジリジリと史に近付いた。
史は後ろの景子をチラリと振り返って目配せすると、綾波に向かって両の掌を広げて見せる。
「いやいや……俺が、勝手に彼女をナンパしたんですよ。彼女があんまり綺麗だからついムラッと来ちゃいましてね……
貴方も男なら分かるでしょ?」
「……」
綾波は眉を上げ、史を値踏みするように上から下まで眺めた。
あの夜、ライヴハウスで見た時の輝きが錯覚でないか確かめる様に。
綾波は史と景子の関係を疑りつつも、ダイヤモンドの原石を探し当てようとするマネージャーの目で彼を見詰める。