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第33章 言葉に出来ない②

「どうした、そんなに慌てて……?亮介の奴が長い入院生活が祟って欲求不満でお前らを襲ったとかか?」



　綾波は二人の方を向き微かに笑い冗談を言うが、彼女らの顔が青ざめているのを見て口元を引き締める。



「――何がどうしたんだ」

「ほなみが……」




　あぐりは顔を歪ませ絶句する。




「――ほなみがどうした」




　震える声で発せられた言葉に綾波は声色を変え、景子と史も弾かれたようにあぐりを見る。