この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
新月
第3章 美月
チヨの部屋は、美月の横にあてがわれた。
チヨは少ない荷物をストンとおいて、
フゥと、ため息を漏らした。
(どういうことなのかしら?)
(かかさまは、藤木の旦那様にお嬢様がいるなんて一言も言っていなかったわ。
それに、訳ってなんなのかしら?)
悶々と考えていても、
まだ、幼いチヨには答えなど出るはずもなく、
頭が回らないと、体も動かず、
ぼ〜っと立ったまま、
目線は美月の部屋に向けられていた。
すると、
美月の部屋の襖が、すぅっと開き、
美月が顔を出した。
「——っ!!」
チヨは、心臓が飛び出るかと思った。
チヨは少ない荷物をストンとおいて、
フゥと、ため息を漏らした。
(どういうことなのかしら?)
(かかさまは、藤木の旦那様にお嬢様がいるなんて一言も言っていなかったわ。
それに、訳ってなんなのかしら?)
悶々と考えていても、
まだ、幼いチヨには答えなど出るはずもなく、
頭が回らないと、体も動かず、
ぼ〜っと立ったまま、
目線は美月の部屋に向けられていた。
すると、
美月の部屋の襖が、すぅっと開き、
美月が顔を出した。
「——っ!!」
チヨは、心臓が飛び出るかと思った。