この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
新月
第3章 美月
「チヨさんは、おいくつ?」
「10歳になります。」
美月は、先ほど座っていた隅の椅子に座り、
手で、チヨに隣の椅子に座るよう促した。
「そう。
透吾と同い年なのね。」
透吾というのは、藤木の旦那様の息子の名前だ。
美月に勧められ、隣の椅子におずおずと座る。
「美月様はおいくつでいらっしゃいますか?」
チヨは、控えめに聞いてみた。
「私は、16歳ですのよ。
チヨさんより少し上ですね。」
そういいながら、美月はまたフワリと笑った。
(この方は、花の様に笑う。
なんて綺麗なんだろう…)
しかし、先ほどから違和感を感じ取っている。
美月はずっと、目を閉じたままなのだ———。
「10歳になります。」
美月は、先ほど座っていた隅の椅子に座り、
手で、チヨに隣の椅子に座るよう促した。
「そう。
透吾と同い年なのね。」
透吾というのは、藤木の旦那様の息子の名前だ。
美月に勧められ、隣の椅子におずおずと座る。
「美月様はおいくつでいらっしゃいますか?」
チヨは、控えめに聞いてみた。
「私は、16歳ですのよ。
チヨさんより少し上ですね。」
そういいながら、美月はまたフワリと笑った。
(この方は、花の様に笑う。
なんて綺麗なんだろう…)
しかし、先ほどから違和感を感じ取っている。
美月はずっと、目を閉じたままなのだ———。