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狐面の男に 愛されまして
第6章 かくかくしかじか 幸せでして

すぐさま彼女は

シュウから目を背けて前に向き直った。


「誤解だ、サチ!僕はただ君の事を思って…」

「──…っ」

「──…!…ぇ」


言い訳を叫んでいたシュウは、中途半端にその声を呑み込んだ。

……彼の耳に、確かに届いたから


「……ふふ」


小さく小さく

彼女が笑ったその声が───。




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