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叔父姪えっち
第10章 はじまりのおわり
「じゃあ、出すぞ」
お父さんが遠慮がちに声をかける。
「うん。叔父さん、タケオくん、ありがとう。またね」
わたしは涙を拭きながら、それだけ言うのが精いっぱいだった。

車はゆっくり発進して、ゆっくり叔父さんとタケオくんの姿が遠ざかる。
二人は大きく手を振っていて、やがてタケオくんが走り出す。全然追い付けないけど、必死に走ってるのがわかる。叔父さんは後ろでまた笑ってる。青春やなぁ、とか茶化す声が聞こえてきそうだ。
わたしはその様子に泣きながら笑う。

角を曲がって二人の姿が見えなくなると、大きなため息が漏れた。前に向き直る。
お父さんがテッシュの箱を渡してくれる。
「また来たかったらいつでも言いな。まぁ進学の事は要相談やけど」
お父さんの声を聞くと、やっぱり似てるなぁと思った。
また涙がこぼれそうになるけどぐっとこらえる。

これは始まりなんだ。今日は始まりの終わりってだけで、わたしが前を見る限り続いて行くお話の、全然まだ途中。
未来はまだ不確定だし、わたしの選択肢は無限なんだ。

流れた涙を拭っているとポケットのスマホが鳴った。
叔父さんからで、明け方に撮った写真がもう見つかったみたい。
写真と一緒に「人の寝顔を~。しょうがない美妃ちゃんやなぁ~」といつもと変わらない叔父さんの言葉が添えてあって笑う。

「なんだ?」
とお父さんが言うので内緒、と返す。
それから最後の夜のハメ撮り動画も送られてきて、「美妃ちゃんのオナニー用」と一言。

わたしは音を消して、動画を再生する。
時々ブレながらも二人の情事がしっかり映っていてドキドキする。

無意識に膝を擦り合わせる。
夏の休みの初め、叔父さんの家へ行く道すがらそうだったように、わたしのアソコはまた叔父さんを思って濡れているのだった。








おわり
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