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外れない首輪
第4章 キャラマキとビスコッティー
数秒待っても、彼の唇は降ってこなかった。
目を開け彼を見ると、彼の視線は私の携帯に注がれていた。
携帯は着信中のようで、メロディーを奏でている。
♪~ママはココの女王様~♪と気だるげに歌う新宿系シンガーの着うたは、ある人にしか設定してないもの。
ごめんなさい、と一言かけ手を離し、少しはなれたところで電話に出る。
通話を終わらせ、広瀬さんに謝る。
「すみません、学生時代の友人からお誘い来てしまって…」
「しょうがないね、じゃあここで。また来週からよろしくお願いします。」
一瞬で仕事のときの表情に変わり、別れを告げられた。
残念そうな表情が一瞬浮かんだような気がしたのは、気のせいじゃないと思いたい。
けど、今は友人との待ち合わせが先だ。
改札に入り駅を通り抜け、地下街を抜けた先にある歓楽街に。
ギラギラしたネオンのアーケードをくぐり、3分ほど歩いたところに待ち合わせのバーはある。
ドアを開けると、バーカウンターに栗色の巻き髪の女性が座っている、迷うことなく隣に座り声をかける。
「おまたせ。アンナ姐(ねえ)。」
目を開け彼を見ると、彼の視線は私の携帯に注がれていた。
携帯は着信中のようで、メロディーを奏でている。
♪~ママはココの女王様~♪と気だるげに歌う新宿系シンガーの着うたは、ある人にしか設定してないもの。
ごめんなさい、と一言かけ手を離し、少しはなれたところで電話に出る。
通話を終わらせ、広瀬さんに謝る。
「すみません、学生時代の友人からお誘い来てしまって…」
「しょうがないね、じゃあここで。また来週からよろしくお願いします。」
一瞬で仕事のときの表情に変わり、別れを告げられた。
残念そうな表情が一瞬浮かんだような気がしたのは、気のせいじゃないと思いたい。
けど、今は友人との待ち合わせが先だ。
改札に入り駅を通り抜け、地下街を抜けた先にある歓楽街に。
ギラギラしたネオンのアーケードをくぐり、3分ほど歩いたところに待ち合わせのバーはある。
ドアを開けると、バーカウンターに栗色の巻き髪の女性が座っている、迷うことなく隣に座り声をかける。
「おまたせ。アンナ姐(ねえ)。」