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外れない首輪
第10章 カフェモカ
コーヒー店でカフェモカとビスケット(はちみつ添え)を注文してテラス席に座り、広瀬さんを待つ。
少し背中を伸ばして、入り口をじっと見て、主人が帰ってくるのを待つ犬のように。
店の入り口に広瀬さんの姿を見つけると、胸はトクントクンと早鐘を打ち出す。
目が合い、にこやかに微笑みかけられる。程なくして、ドリップコーヒーとワッフルを買ってきた彼が隣に座る、
「おはよう」
「…おはようございます」
恥ずかしくて目が合わせられない。なんて、中学生の恋愛レベルに戻ってしまったよう。
そんな私を意に介さず、右手で腰を抱く。ベンチシートだからさらにくっついてしまう。
「左手でコーヒーは飲めるけど、右手は塞がってて食べられないから、君が食べさせて?」
とニコッと笑う。その微笑みは私にとって十分すぎる破壊力だ。
ドギマギしながら、食べ物を口に運んであげる。相変わらず右手は、私の腰やらヒップあたりを撫でたりしている。端から見たらただのバカップルだけど、身体も心も彼に恋していた。
そして、カフェモカのような甘くて苦い日々が、この日から始まっていく…。
少し背中を伸ばして、入り口をじっと見て、主人が帰ってくるのを待つ犬のように。
店の入り口に広瀬さんの姿を見つけると、胸はトクントクンと早鐘を打ち出す。
目が合い、にこやかに微笑みかけられる。程なくして、ドリップコーヒーとワッフルを買ってきた彼が隣に座る、
「おはよう」
「…おはようございます」
恥ずかしくて目が合わせられない。なんて、中学生の恋愛レベルに戻ってしまったよう。
そんな私を意に介さず、右手で腰を抱く。ベンチシートだからさらにくっついてしまう。
「左手でコーヒーは飲めるけど、右手は塞がってて食べられないから、君が食べさせて?」
とニコッと笑う。その微笑みは私にとって十分すぎる破壊力だ。
ドギマギしながら、食べ物を口に運んであげる。相変わらず右手は、私の腰やらヒップあたりを撫でたりしている。端から見たらただのバカップルだけど、身体も心も彼に恋していた。
そして、カフェモカのような甘くて苦い日々が、この日から始まっていく…。