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胡蝶の如く
第3章 風邪
「謝ってすむと思うなよ!!どんだけボクが苦しかったか、分かってないだろ?!お前とは、もぉ、絶交だ!!友達じゃいられない!!」
勢いで言って気付く。
ホントは絶交なんてしたくない。
でも、もう取り繕えない…。
大粒の涙目が溢れた。
またコイツの前で泣くなんてな…。
「ごめんな。そりゃ、イヤだったょな…。でも、風邪は治ったろ?!よかったな。」
眉を下げ、無理矢理笑って伊月が言う。
ふざけたようなそんなセリフが痛い。
「あっ…。違っ…。」
違うんだ
と言いたくてももぉ言い出せなかった。
しばらく沈黙が続く。
次に口を開いたのは
伊月だった。